『orange hour』[DISC REVIEW]

川満ゆうき

『orange hour』[DISC REVIEW]

沖縄の地で育まれた純正のポップス
まっすぐな《うた》を届けるデビュー盤リリース


沖縄は浦添出身のシンガーソングライター、川満ゆうきの1stアルバム。
デビュー作とは思えないほどのこなれた歌唱に驚くが、高校2年の頃に結成したバンド・HoRookies(ホルキーズ:2019年デビュー、沖縄を拠点に活動する。BEGIN・比嘉栄昇の息子・舜太朗も在籍)で2024年までギター&ボーカルとして活動していたと聞いて納得。本作に収められた全7曲(CDのみ収録のボーナストラック含む)からは、まっすぐに《うた》に向き合ってきたことや、言の葉を一枚一枚拾い上げるように丁寧に紡ごうとする姿勢が聴いてとれる。


オープニングチューンの『It’s you』は純然としたメロディーに、音域の広さを感じさせる自在なボーカルが特に印象的。続く『Highlight』は全編英語詞、古き佳きポップスを彷彿させるスウィートな歌が目覚ましい。爪弾くギターの繊細な響きやコーラスワークも美しく、時代を超えて歌い継がれそうなポップネスがある。タイトル通り、内省に次ぐ内省をユーモラスな筆致で綴り跳ねるビートで歌い上げる『大反省会』(M3)や、《いのち》の循環と歓びを昇華したスケールの大きな『未来生』(M6)には、ソングライターとしての振れ幅の広さも如実である。また、石垣島在住の民謡歌手・三線奏者である田福真美との共演でカヴァーした、オキナワン・ポップスの佳曲『うたのうた』(M5)は、シンプルなアレンジに徹して、沖縄という地に育まれた《うた》の力を大いに伝えている。そして本作の肝はなんといっても、島袋優(BEGIN)との共作・共演曲『傘と太陽 with 島袋優』(M4)だろう。歌とギターのみのアレンジながら、絡み合い響き合い、そのあたたかみと豊潤さは言葉にし難いほど。《想い出をつづるメロディー 色褪せることなく/過ぎ去った日々たちが あなたを照らしてる》という同曲に綴られたリリックは、まさに彼の歌の景色そのものである。(山崎聡美)

川満ゆうき – 大反省会[MV]
川満ゆうき – Highlight[MV]
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RELEASE

orange hour

1st Album

2026年4月15日配信リリース
2026年5月13日CD発売

1.It's you
2.Highlight
3.大反省会
4.傘と太陽 with 島袋優
5.うたのうた with 田福真美
6.未来生
7.Song Book(ボーナストラック)※CDのみ収録

PROFILE

川満ゆうき