夢の武道館に向けてバンド史上最大のツアーを爆走中!
歌って、踊って、笑おうぜ!
超能力戦士ドリアン
取材/文:モリカワカズノリ
INTERVIEW

ヴォーカルとギターだけの3ピースバンド「超能力戦士ドリアン」。偏った編成にも関わらず、一度見たら忘れられないほど、オリジナリティあふれるパフォーマンスが人気のバンド。全国のフェスを席巻し、ワンマンライヴも軒並みソールドアウト。SNSを通じた新規ファンも多く、「今、最も見たいバンド」の一つと言える。今年は、バンド史上最大となる全国19箇所を巡るワンマンツアー「とびだせ!スペースアドベンチャー」を敢行中。メンバー3人(やっさん、けつぷり、おーちくん)に、ライヴへのこだわり、新曲の制作秘話などについて伺った。
──現在、全国ツアー「とびだせ!スペースアドベンチャー」の序盤6公演を終えたところ(2026年4月13日時点)ですが、今のバンドのコンディションや手応えはいかがですか?
やっさん(Gt,Vo):最近は毎回ツアーごとにコンセプトを決めて、それにまつわる演出や曲振りをバンバン入れていくスタイルなんですけど、正直「これ、ネタ切れするんちゃうか?」って思う時もあるんです(笑)。でも、いざ始まってみると全然そんなことなくて。 むしろ、やっていく中で「これ意味わからんから変えよう!」ってすぐ微調整したりして、今までで一番いいライヴを毎公演更新できてる手応えがありますね。
おーちくん(Vo):そうそう。「ここはお客さんに伝わりにくかったかな?」っていう反省をすぐ次に活かせるのがこのバンドの良いところ。毎回細かいアップデートを繰り返しているという感じですね。
──各地の「デートスポット」をテーマにしたご当地ソングも好評ですね。
やっさん:もう5年くらい続けてるんですけど、やっぱり「ここに来たから見れたもの」があった方がうれしいじゃないですか。ただ、19箇所も回るとデートスポットが全然ない土地もあって(笑)。そういう時は、コンビナートの夜景とか、無理やり抽象的なものをひねり出してお笑いとして昇華させています。その方がドリアンらしいかなって。
──今回のツアーは全国19箇所、しかも東名阪はホール公演という過去最大規模です。このタイミングでこの規模のツアーをやろうと思ったのはどういった理由からなのでしょうか?
やっさん:まず、いずれは武道館をやりたいという目標を3人で話し合ったのが大きいですね。僕らはドラムとベースがいない編成なので、正直「バンド」として認めてくれない方もまだまだいます。でも、バンドの殿堂である武道館でワンマンをソールドアウトさせたら、もう認めざるを得なくなるやろう、と。そのためには動員を増やしていく必要があります。前回のツアーから得ていた手応えもあり、じゃあもっと規模を大きくしても自分たちならやれる、という確信からこれだけの本数とキャパでツアーを組んだという感じです。
けつぷり(Gt):今回のツアーでは各地で「地元の人、手を挙げて!」って聞いてるんですけど、山口や岡山では8割以上が地元の方だったんですよ。僕らと一緒に移動してくれる濃いお客さんだけじゃなく、各地にちゃんと待ってくれている人がいる。この数字を確認できたことは、武道館を目指す上ですごく自信になっています。
──なるほど、今までの積み重ねがあって、その集大成的な形で今回のツアーが形になっているという感じなのですね。精力的に活動されているイメージが強く、2025年は全公演ソールドアウト、そして多くのフェス出演を経験されています。それらを経て、バンドのスタンスに変化はありましたか?
おーちくん:2025年に全国のフェスを回らせてもらった結果、「あ、全国に待ってくれてる人、本当におるんやな」って実感できたんです。さっきけつぷりも言いましたけど、それが、今回の19箇所を回る勇気になりました。あと、僕たちのライヴは映像を全箇所に入れているので、曲を知らない人や関係者の方からも「2時間飽きずに見られる」って言ってもらえるんですよ。これは他のバンドにはない僕らの強みですし、リピートしてもらえる要因だとも思っています。
──本当、超能力戦士ドリアンのライヴは、お客さんがとにかく楽しそうなんですよね。ちなみに、3人編成でのパフォーマンスにはどんなこだわりがあるのですか?
けつぷり:実はコロナ禍で活動が制限されて落ち込んだ時期に、編成について真剣に話し合ったことがありました。
やっさん:そうだったよね。その時、ワンマンライヴでドラムとベースのサポートを入れる演出案が出たんです。「数曲だけサポートを入れる演出」にするか、それとも「ライヴ1本通してがっつりサポートを入れる」か。メンバーでも意見が分かれたんですけど、僕が「数曲だけ」の案に強くこだわったんですね。
──それはなぜだったのでしょうか?
やっさん:結局、1日じっくり考えた時に「俺、思ってるよりこの3人でやってることを大事に思ってるわ」って気づいたんです。もし1本丸々サポートを入れて成功したとしても、それは別のバンドをゼロから始めるような感覚になる気がして、どうしても嫌やった。だから、この3人の編成のまま、打ち込みの音のクオリティを限界まで上げて生バンドと戦う。それが僕たちの大きな転換期になりましたね。
けつぷり:だから、ステージにはドラムセットを必ず置いてます(笑)。レンタルがなくても自腹で運ぶ。鳴ってはないけど、そこにある。「ドラムとベースもここにいるんやぞ」という意思表示ですね。
──おーちくんのダンスは、ライヴの一体感を作る上で欠かせない要素ですよね。
おーちくん:もともと僕はヴォーカルなんですけど、最初は「フロントマンらしい振る舞い」ができなくて悩んでたんです。名だたるロックバンドの映像を見ても「俺には無理や!」って。それでやっさんに相談したら「じゃあ、振り付け決めるから踊っとけ」と(笑)。
やっさん:でも、おーちくんがダンス未経験だったのが逆に良かったんですよ。彼にしかできない「ちょっと気持ち悪いけど、誰でも真似できる絶妙な動き」が、今のTikTok的なノリや初見のお客さんを巻き込む力に繋がっていると思います。
──おーちくんはもともとダンスの経験があるわけではなかったんですね(笑)。でも3人は大学の軽音サークルからの仲ということですが、おーちくんは楽器はされてなかったのですか?
やっさん・けつぷり:(笑)。
おーちくん:歌うのが好きだったのでヴォーカルをやりたかったんですが、高校時代に少し触っていたベースも捨てきれなくて。欲張って「ベースヴォーカル」として新入生ライヴに出ることにしたんです。ミスチルの『シーソーゲーム 〜勇敢な恋の歌〜』をコピーしたんですけど、イントロまではベースを弾けていたんですが、歌い出した瞬間にベースの手が止まってしまって。パニックになって、シンセ担当の友人に「ごめん、ベースライン弾いて!」って演奏中に頼むという、わけのわからん状態になりました(笑)。
──そんなことあるんですね(笑)。
おーちくん:自分もびっくりですよ(笑)。でもその1回きりのライヴで「あ、楽器はできへんわ」と潔く諦めがつきました。あの時挫折したからこそ、今の「ダンス」というパフォーマンスに全振りできているんだと思います。
──そんなドリアンのこだわりがつまったパフォーマンスをぜひライヴ会場で楽しんでいただきたいですね。小さな子どもから年配の方まで客層のレンジが広いのと、初ライヴの方も多くいるのもドリアンならではですよね。
やっさん:そうなんです。僕たちは誰でも気軽に来れるように受け皿をいっぱい作ることを意識しています。実際、今回のツアーから席ありのホール公演も入れていますが、これは武道館を見据えているだけでなく、幅広い層の方に楽しんでもらいたいという思惑もあるからなんです。あと、最近はSNSやライヴ動画を見て初めてライヴハウスに来るという方もすごく増えています。僕たちは「ライヴハウスという場所への入り口」になりたいと思っているので、これからも初めての人や不慣れな人でも安心して参加できるようなライヴを意識していきたいですね。
おーちくん:初めての方でも一緒に踊れるような振り付けで盛り上がれますので、予習なく来ていただいても全然大丈夫です。ぜひ僕たちと一緒に踊って楽しみましょう!
──今回のツアーでは、九州公演(福岡・長崎)も予定されていますね。
やっさん:福岡は何度も来させてもらっていますが、前回のライヴを更新する満足度を絶対に出すと決めています。そして長崎は初のワンマンです。ぶっちゃけ、行ったことない土地なのになぜかチケットの動きが良くて、僕らもびっくりしているんです(笑)。一歩目として、皆さんの記憶にこびりつくようなライヴにします。
──各地で楽しみにしていることはありますか?
やっさん:福岡はいつもご飯がおいしいですね。…あ!そういえば、福岡に行ったら絶対に行きたいインドカレー屋さん(106サウスインディアン)があるんですよ!今度こそ絶対に食べたいですね。
おーちくん:ここ最近ずっと言ってるけどなかなか行けないよね、いつも行列だから。次こそは絶対に行こう!僕は長崎ではシンプルにカステラですかね。
けつぷり:確かにカステラは食べたい。あと3人で眼鏡橋とかも行きたいですね。
──そして2026年4月18日には新曲『もっと早く寝ればよかった』が配信リリースされました。ABCテレビの情報番組「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」の新オープニングテーマとのことですが、かなり異色な楽曲制作だったとか。
やっさん: 「ドリアンらしく自由に」と言われたのが一番難しくて(笑)。番組のセットが宇宙船仕様に変更になったので、宇宙をテーマにした曲だったり、時事をテーマにしたり、朝あるあるを盛り込んだ曲だったり、4パターンくらい提出して、朝あるあるの曲を採用していただきました。で、音はけつぷりが作ってくれるってなって。
けつぷり:最初はアニメーションに合わせた30秒のイントロだけ作る予定が、後から「フルコーラスで」と言われて無理やり広げました(笑)。でも結果的に、フェスでもキラーチューンになれるような、めちゃくちゃライヴ映えする曲になりましたね。番組MCの東野幸治さんの裏で「まだ眠い」って流れるのがポイントです(笑)。そのツッコミどころも含めて楽しんでほしいです。
──これから皆さんにいっぱい聴いてほしいですね。最後に、皆さんへメッセージをお願いします!
やっさん:ツアーの規模が大きくなってスタッフも増えた分、僕らも心に余裕を持って、各地を楽しみながら最高のステージを届けています。武道館という目標はありますが、まずは僕たちにしかできないパフォーマンスで目の前の一人ひとりを、映像とダンスと音楽で笑わせたい。初めての人も、ハードルを爆上げして遊びに来てください。前回より絶対に楽しませます!
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LIVE INFORMATION
PROFILE
超能力戦士ドリアン
やっさん(Gt,Vo)、おーちくん(Vo)、けつぷり(Gt)からなる3ピースロックバンド。「歌って踊って笑顔で帰ろう」をコンセプトに、2016年に結成。完全セルフプロデュースでありながら、2025年は各地の大型フェスを含め、年間で約70本のライヴを敢行。コミカルなMCと誰でも真似しやすいダンスで老若男女問わず楽しめるパフォーマンスが人気。TikTokやInstagramのリール動画では、ライヴ映像や「カフェかと思ったら美容院だった」「ドラゴンの裁縫セット(笑)」「ムカつく奴は敵」などの楽曲が次々とバズり中。2026年3月からバンド史上最大となる全国19箇所を巡るワンマンツアー「とびだせ!スペースアドベンチャー」を開催。4月18日に新曲『もっと早く寝ればよかった』を配信リリース。