新たな視点で再定義する
バンドの軌跡と初期衝動

PK shampoo

取材/文:なかしまさおり

新たな視点で再定義する<br> バンドの軌跡と初期衝動

ヤマトパンクス(Vo,Gt)という圧倒的個性を擁するバンド、PK shampooが待望のメジャー1st EP『再定義 E.P』をリリースした。2018年の結成以降、大阪・京都を中心に精力的なライヴ活動を展開。年に1〜2作の音源リリースも順調に行い、着実に人気を拡大してきた彼ら。だが、このコロナ禍を跨いだ1年半の間に思わぬトラブルにも見舞われていたという。しかし、ここではあえて詳細は書かない。なぜなら、すでに彼らはそんな苦境を見事、跳ね返して新たな一歩を踏み出しているからである。ミュージシャン×コメンテーター×ラジオパーソナリティ×…?末は令和の大槻ケンヂか、中島らもか、はたまた立川談志か。魅惑のフロントマン、ヤマトパンクスに話を訊いた。


──まずは『BEA VOICE web』初登場ということで、バンドのプロフィールから少しお伺いしたいのですが。結成は2018年、メンバーは大学の音楽サークルで一緒だった後輩たちとのことですが。


ヤマト:はい。もともとは1個下の後輩、今(PK shampooで)ベースを弾いてるニシケン(ニシオカケンタロウ)と一緒に前身バンドをやり始めたのが最初です。残りの2人は僕の高校の同級生で、それが解散して(ニシオカ以外に)今のメンバー2人を誘って、PK shampooを結成したという感じです。


ただ、大学に入った当初は落研(落語研究会)に入ろうと思っていたんです。当時、すごく破天荒な感じの人生を送ってる立川談志が大好きで。できれば自分もそうなりたいと思っていた。でも、いざ新歓コンパに行ってみたら、イメージとは違って、陰気なヤツが多くて…。で、お隣の軽音サークルみたいなところの新歓に行ってみたら、飲み会でみんな焼きそばを投げつけ合ったりとかしていて、“おー!!俺がやりたかったのは、こっちかもしれん!”となりました(笑)。…まぁ、いま考えたら、それもそれで(破天荒の解釈としては)違うんですけど。入るとしたらこっちかなという感じで(音楽サークルに)入りました。


──では音楽が好きというよりかは、“破天荒”に憧れて?


ヤマト:そうです。でも、前身バンドをやってた時は、いろんな場面で“パンク”の意味を履き違えていて、ほんとに最低だったなと思います。例えば、高校生の頃から、地元のライヴハウスとかに出入りしてれば、“パンク=破滅的な人”ではない、ということもわかるんでしょうけど。ほとんどそういう経験もなく、ある種、“全能感”を持ってるなかで大学生になり…多分、どの大学生もみんなそうだと思うんですけど…そこで調子に乗る、じゃないですか(苦笑)?そういう“調子に乗ってる感じ”と“パンク(の意味)を履き違えてる”のが、なんか掛け算されて…今考えるともう…恥ずかしいことばっかりやっていました。


もともと僕、BBQ CHICKENSみたいなバンドがやりたかったんですよね。でも、演奏技術が追いつかなさすぎて、ライヴやっても40分、歌も歌わずスピーカーにマイク向けて、ずっとハウらせてるだけ…とか。ドラマーはドラムセットをぶん投げて、僕はギターを壁に刺して…ホント、メチャクチャなことばかりしてましたね。だから今、僕のパブリックイメージが“破天荒”とか言われているのも、ウィキペディアに、なんか“悪いやつ”みたいに書かれているのも、すべてはその時期(=前身バンド在籍時)のことです。もうPK shampooになってからは全然違うんですけど、なかなか払拭できないですね(苦笑)。

BBQ CHICKENS-PIZZA OF DEATH’S THEME/FAT BOY(OFFICIAL VIDEO)

──確かに。あのウィキペディアを最初に見た時は、かなりびっくりしました。ただ、そういう時代を振り返った時の気恥ずかしさや歯がゆさは“歌”として昇華されることで、切なくも美しい思い出に変わるし、そうしたエッセンスは今の曲にも、ほどよいエモさとなって滲み出てるような気がします。とくに“歌”。ヤマトさんの歌声には、どこか歌謡曲的な響きがあって、それも魅力の一つなのかなと。


ヤマト:ありがとうございます。実は前のバンドの時に初めて作った『君の秘密になりたい』という曲があるんですけど、それをみんなの前で歌ったときに、“意外といいじゃん!”、“声が尾崎(豊)に似てるね!”と、いろいろなことを言ってもらえて、それがすごく嬉しかったんです。それまでは友だちとカラオケに行っても、隅っこでモジモジしてるだけ。人前で積極的に歌を歌うなんて経験は、なかったので不思議でしたね。

君の秘密になりたい

ただ、考えてみたら、親がわりと音楽好きで。それこそ「探偵!ナイトスクープ」で再会した父親が家を出る時に「これを(ヤマトに)聴かせといてくれ」と、大量のCDやゲームソフトを置いてってくれたみたいで。それはよく聴いてましたね。とくに音楽だったら槇原敬之、ゲームだったら「ファイナルファンタジー」とか「7〜モールモースの騎兵隊」とか、そういうものが大好きでしたね。

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──そうそう「探偵!ナイトスクープ」はもともと番組のファンなのでオンエア回、拝見していましたが、まさかこうして取材することになるとは知らず、本当に驚きました。そういえば、バンド名も「MOTHER2」に由来しているとのことで、そうやって幼い頃から見聞きしてきた、さまざまなエンタメのエッセンスが知らず知らずのうちに歌の中へと昇華されているのかもしれないですね。


さて、昨年12月にリリースされたメジャー1stE.P『再定義 E.P』ですが、先行配信されたリード・ナンバー『死がふたりを分かつまで』をはじめ、ヤマトさんがソロで出した曲のバンド・アレンジ曲や、ファンにとっては昔から馴染みの深い超定番曲の待望の再録など、全4曲。その名の通り、現時点からバンドの軌跡を再定義したコンセプチュアルな1枚となっています。今回こういう方向性で行こうとなったのは?


ヤマト:もともとメジャーデビューの1stを出すときには、『再定義E.P』というタイトルにしたいというのが数年前からあって。理由としては、まず、字面がなんか、カッコいいなと(笑)。まぁ、最初はそれぐらいの、ぼんやりした意見だったんですけど、それが具体化するにつれてコンセプトと曲が一進一退な感じで、お互い引っ張られる感じで出来上がっていったような気がします。


──そもそも今回の収録曲も含めて、ヤマトさんが書かれる曲というのは、いつも“視点”が高いところにあって。


ヤマト:なんか、偉そうですよね(笑)。


──いやいやいや(笑)…それが、なんだろう…すごく不思議なんですけど、歌詞の中にはよく天体や自然にまつわる言葉がよく綴られていて、そのことが視点を“俯瞰”以上に、“達観”の位置まで引き上げているんだと思うんですけど、かといってずっとそっち側から歌いっぱなしなのではなくて、今まさに目の前で泣いてる君だったり、僕だったり、あるいはこれを聴いてるリスナーだったりの、めちゃくちゃ“近く”でも歌ってくれる瞬間があるっていう…そのバランスのエモさに、めちゃくちゃ泣ける。それは、やはりヤマトさんのプロフィールとしての“哲学的な部分”に関係しているのかなとも思うんですが。


ヤマト:うん。もしかしたら、そうかもしれないですね。でも、哲学科に進んだと言っても、実際には哲学を全然学ばなかったから、7年もいたわけで(笑)。そもそも哲学科に進んだ理由も、“留年するなら、どこが一番カッコつくかな?”と(笑)。ある種、計算高く考えた結果、選んだだけなので、何も学んでないです。


──でも、たとえ7年在籍していたとしても、ちゃんと卒論書かれて、卒業されたってことは、きちんと学ばれた結果じゃないのかなと。以前、漫画家の魚豊さんと対談されていた記事も拝見しましたが、あれを読めばヤマトさんがいくら“哲学のこと何も学んでない”とおっしゃっても、誰も信じないです(笑)。


ヤマト:確かに(笑)。それこそ、いま僕、「ABEMA Prime」にコメンテーターで出てたりするんですけど、そこに呼ばれたのも、たまたま番組のプロデューサーさんか誰かが、そのインタビュー記事を見て、知ってくれたのがきっかけらしくて。(縁って)不思議ですよね。

【完結】チ。―地球の運動について― 15秒CM

──1曲目、<Diary No.23>という歌詞から始まる『死がふたりを分かつまで』にも、“宇宙”や“星”といったコトバが出てきます。この曲は、さきほどの話にも出てきた『君の秘密になりたい』を中心に、これまで発表してきた楽曲の、さままざまなニュアンスを散りばめた“セルフ・オマージュ作品”になっているそうですね。

【MV】死がふたりを分かつまで / PK shampoo

ヤマト:そうですね。もともと僕が書く曲っていうのは、日々の日記の“スーパーデラックス版”みたいなところがあって、<Diary No.23>と書いたのは、ちょうどこの曲が(自分にとっての)23曲目だったから。みんながいろんな日記を書くように、僕は日記を歌詞にして、メロディーを付けて、伴奏をつけて、編曲して、レコーディングして…。いわば、そういう日記の“究極版”をずっとやってる感覚に近いんです。だから、東京に行きゃ、東京で感じたことみたいなことがテーマにもなるし、台湾に行けば台湾の話にもなる。ある意味、“作品”として作ってるというより、自分史の第2巻、第3巻を出しているような感覚ですよね。


──なるほど。確かに、これまでは大阪や京都にちなんだ地名、駅名などがよく歌詞の中に描かれましたが、上京されて以降は、東京の地名、駅名なども出てきて、ヤマトさんの生活圏との密接なリンクを感じます。

【MV】S区宗教音楽公論/PK shampoo

そういう意味では『死がふたりを分かつまで』と『君の秘密になりたい』では、登場人物たちの年齢の変化や住む町の街並み、暮らし方のチョイスなんかも変化したのだなということを感じます。


ヤマト:そうですね。その辺りは音の部分でも変化をつけていて。やっぱり今までとは、やってることが微妙に違う。BPMもちょっと早いし、キーも結構上がっていて、多分…聴きやすいというか、わかりやすくはなっていると思うんですよね。今までは“よそに無いもの”、むしろ“聴きづらいもの”がカッコいいと思っていたところがあって。マイクやドラムセットを投げる、みたいなことが“バンドの特徴”みたいに言われていて(苦笑)。そういうところから、どんどんマイルドになっていってるっていうのもあるんですけど、一方では、そういう初期衝動というか、バンドを始めたばかりの頃の、21、2歳ぐらいの時の気持ちとかも全部ひっくるめて“忘れてないぞ”っていう。それこそ、“ゴジラ2”でも、“エヴァンゲリオン2”でもなく、『シン・ゴジラ』、『シン・エヴァンゲリオン』と一緒で、同じ世界観を共有しながらも、新たな視点でもう1回、再定義するっていう形にね、したかったんです。


──いわば“今の自分”がやるとしたら、こんな感じになるよねっていう?


ヤマト:そうそう。今の自分だったら、こう!みたいなね。そこをパラレルワールド的にもう1回、やってみようかなぁって。多分、ノイジーな方向をもっと突き詰めて、さらにノイジーに!…っていうのは「2」(としての方法論)じゃないですか?でも、そうじゃなく、同じメロディーと歌詞を引用しながら、全く別のジャンルに書き換えるみたいなことが、ある種、“再定義”なのかなと思ったりもしていたので、こういう形になりました。


──でも、驚いたのは2曲目『あきらめのすべて』です。前作『Pencil Rocket Opera E.P』収録の『SSME』ですら1分50秒の短い曲だったのに、こちらは1分切っています(笑)。

あきらめのすべて

ヤマト:まぁ、言ってしまえば今回のE.Pの中で“純粋な新曲”って、それだけなんです。もちろん、レコード会社の人からは「いや勘弁してくれ」「2番をつけろ」みたいなことも言われたりしたんですけど。僕は「わかりました!」「レコーディングの日までには必ず!」みたいな返事をしてて、で当日になって「でも、ダメだったんで、諦めましょう!」と。それで、タイトルに最後『あきらめのすべて』と付けて、こうなった。この“諦めるまでのエピソード”があって、ようやくこの曲が完成するっていうね、それがなかったら画竜点睛を欠くというやつで。


──最後に、このタイトルがあるからこそ成立するという。


ヤマト:はい。“そのコンセプトを持って、この曲は完成だ”っていうような屁理屈こねました(笑)。


──でも、これはこれで、潔くてカッコいいというか。破天荒に憧れたあの頃の思いが(笑)、ちょっと垣間見えるような気もしますよね。

第三種接近遭遇

3曲目『第三種接近遭遇』は、ヤマトさんのソロ音源『衛星都市計画』の中の弾き語りナンバーをバンド・バージョンとしてアップデート。構成的には2番が付加されるなど、先ほどの話でいくと“バンドで今、やるんだったら、こう!”という形で再定義したということでしょうか。


ヤマト:そうですね。ソロの時はワンコーラスしかなかった上に、クソ長いイントロ、アウトロがあるっていう状態で。もう今はそんなことやっててもしょうがないやろって。あと、バンドでやるならちゃんと2番までないと成立しないなというところで(2番を)くっつけました。


──面白いですよね。さっきの『あきらめのすべて』には、2番は要らなくて、でも、こっちの曲には2番が必要。


ヤマト:うん。それはやっぱり曲によっても違うし、単純に、同じことやるのが嫌というのもあります(笑)。たぶん『第三種接近遭遇』も究極、1番だけで、同じようなイントロくっつけて、すごいインプロの演奏、キューンとかやったり、バイオリンやシンセ、ジャズピアノ入れて…みたいなことも、やろうと思えばできたとは思うんです。でも、前とやってること一緒やしなって。同じ曲をやるのはいいけど、同じコンセプトでやるのはイヤやなって。そういう逆張りをどうしてもやっておきたくなるんですよね。

神崎川

──ラストの『神崎川』はバンドにとっても、ファンの人にとっても非常に大切な曲になっているかと思います。


ヤマト:はい。神崎川って、関西の、自分の大学の近くを流れてる、もうほんとに汚い川で、それこそ工業排水とかでドロドロの川なんですけど、その河川敷みたいなところで、大学のサークルとかのお花見会、いわゆる新歓コンパみたいなことを毎年やっていて。それが最初言ったみたいな、先輩同士の焼きそばの投げ合いみたいな場面にも繋がるんですけど、その1ヶ月前には、卒業する先輩たちとの別れがあって、そういう場面をずっと、僕は毎年、この神崎川沿いで見てきたんです。作ったのは多分、22、3歳の頃だったと思うんですけど、その出会いと別れ、どっちも含んだ曲にしようと思って作りましたね。ただ、前のバージョンはすごく音像がガシャガシャしていて、技術的にも歌が稚拙だったりしたので、いつか機会があったら、ちゃんと録り直したいなっていうのは、思っていたので、今回、“最初と最後を象徴する”ようなこの曲で、E.Pが終われたら最高だろうなと思って、入れました。


──ちなみに今作に対する周囲の反響などはいかがでしたか?


ヤマト:うん、やっぱり「なんか違うわ!」みたいな声も正直、あります。でも、それは絶対あるだろうなと思っていたし、むしろ、なかったらちょっと寂しいぐらいの感じはしてたので(笑)。良くも悪くも、気にしてません。そら、お前らだって人生いろいろ変わっていくやろと。20歳と30歳じゃ、作るもんも全然違うし、そういう成長や変化を恐れずにやっていけたらなと思っています。あ!それに「めっちゃ良かったよ!」って声も、それと同じぐらいあったりするので。それはすごく嬉しいですね。


──今後はどんなことにチャレンジしていきたいですか?


ヤマト:そうですねぇ、京都の方にわりとジャズ・ミュージシャンの友だちが多かったりするので、そういう人たちと何かやれたらなぁとは思ってます。これまでも同期のトラックとかをちょっとジャズにアレンジしてもらったりというのはあったんですけど、リリースとかはあんまりしてなくて。今年はそういうものも、何か遊びながらできたらなとは思います。あとは…僕は大槻ケンヂさんや中島らもさんがすごく好きなんですけど、ゆくゆくはそういう人になれたら…。もちろん、根幹はミュージシャン/バンドマン。でも、音楽もやれば、ラジオ番組のパーソナリティもテレビ番組のコメンテーターもやって、本も書く…みたいな。そういうキャラの掛け算みたいなことができたら、おもしろいだろうなとは思います。


──では、最後に最新E.Pを引っ提げてのワンマンツアー“再思三考”が今週末、福岡LIVE HOUSE CBにて開催されます。ツアーもすでに折り返しを過ぎ、いよいよ後半戦ですけれども、どんなライヴになりそうですか?


ヤマト:それこそワンマンツアーの折り返し。きっと、完成度としてはすごい上がってるとは思うんですけど、それゆえ、いろんなことがマンネリ化して、ちょうど中だるみがすごい頃なんじゃないかなと思うんです(笑)。ただ、観てる人には関係ないし、初めて僕らを見るって人もたくさんいるとは思うので、演奏はもちろん、歌もできて当たり前みたいな感じにはなっていると思うんですね。だから、そこで僕らが必要だなと思っているのは、“ワンハプニング”。いわゆる、アクシデント!俺、アクシデントが欲しいんです!


──え〜…スタッフの皆さん今、一同に厳しい顔になってらっしゃいますが(苦笑)。当日はやっぱり、ハプニングもアクシデントも、無いにこしたことはないんじゃないでしょうか。それこそ、“再思三考”…ぜひ、お考え直し頂けると…。


ヤマト:まぁ、そのあたりもぜひ、当日は楽しみにして頂ければと思います。
と言ってもね、ホント、(その日は)事故ろうと思ってるから。みなさん、しっかりとシートベルトをお締めくださいと。


──…わ、わかりました(苦笑)。では、ファンの皆さん、それなりの覚悟を持って(笑)。

ヤマト:はい、ぜひお越しください!お待ちしています!!




<追記>
インタビューももう終わる頃、ヤマトの口から出てきた“中島らも”なるキーワードに、あ、そうか!と膝を打った。この日ずっと感じていた会話の心地良さの正体。“社会から外れた者への優しいまなざし”を知る、かの人がもつテンポとリズムに似ていたのだ。例えば『死がふたりを分かつまで』に揺らめく『零点振動』。走り出した最終列車は『京都線』だったのだろうか。『神崎川』に重ねた「銀河鉄道の夜」の匂いと<僕ら星になれたなら>は、どこまでも尾を引き軌道を周回してる。だが、結局はこの日最終的に行き着くところは『第三種接近遭遇』。三度現れる<おせっかい気味な天使>との邂逅だったのだろう。この追記で、どれだけの人が検索してくれるのかは、わからない。だが、ヤマトパンクスが歌った、これらの歌が少しでも心に響いたのなら、ぜひ、かの人が綴った『その日の天使』に辿り着いてほしいと思う。

【Lyric Video】PK shampoo / 零点振動
【MV】星/PK shampoo

※立川談志:1983年に落語協会を脱会し、立川流を創設。落語のみならず、講談、漫談など幅広い芸域で知られ、現在まで続く長寿番組「笑点」を立ち上げたことでも知られている。1971年から6年間は参議院議員もつとめた。2011年11月逝去。


※探偵!ナイトスクープ:ABCテレビ。複雑に入り組んだ現代社会に鋭いメスを入れ、さまざまな謎や疑問を徹底的に究明するバラエティ番組。ヤマトパンクス登場は2023年4月21日の回。


※「MOTHER」(マザー):糸井重里監修・企画・設定・全シナリオによる任天堂の人気RPGのシリーズ。1989年7月27日に第1弾発売、1994年8月27日に第2弾が発売された。音楽はともにムーンライダーズの鈴木慶一とポケモンで知られる田中宏和が担当。第3弾は2006年4月20日に発売され、音楽はハル研究所の酒井省吾が担当した。ちなみにPK shampooという、バンド名は「MOTHER2」および「らんま1/2」(高橋留美子)に由来しているとのこと。詳しくはヤマトのX(@netchinpira)、2019年5月3日の投稿を参照されたし。


※魚豊(ウオト):漫画家。代表作は「チ。―地球の運動について―」。(今後、マッドハウス制作でアニメ化が決定)。


※大槻ケンヂ:筋肉少女帯/特撮/電車など。ミュージシャン、作家、俳優などマルチに活躍。中島らもとも親交があったことでも知られている。


※中島らも:コピーライター/作家/劇作家/ミュージシャンなど多彩な才能を発揮するも2004年7月逝去。有名なエッセイ「その日の天使」は「恋は底ぢから」ほか複数刊に収録。

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LIVE INFORMATION

PK shampoo Major 1st EP『再定義 E.P』Release One Man Tour "再思三考"

2024年1月27日(土)
福岡LIVE HOUSE CB

PROFILE

PK shampoo

ヤマトパンクス(Vo,Gt)、ニシオカケンタロウ(Ba)、福島カイト(Gt)、カズキ(Dr)。2018年、関西大学の同じ音楽サークル所属の4人で結成。ノイジーかつエモーショナルなバンドサウンドと、詩的でメロディアスな歌世界。また哲学科出身ならではのヤマトの人間味あふれるキャラクターが人気。インディーズながらオリコンランキング16位を記録した1stフル・アルバム『PK shampoo.wav』をはじめ、これまでに(デモ音源・配信作品・映像作品を含む)全9作品をリリース。一部、複数作品に収録されているナンバーもあるが、いずれも名盤なのでぜひ、聴いてみてほしい。ちなみに最新作『再定義E.P』のリード曲『死がふたりを分かつまで』のMVは、ヤマト自身が監督・主演を務めている。PK shampooならではのキャラを生かしたスピード感あふれる映像となっているので、そちらの方もぜひチェックを!