見つめ、あふれ、照らし、映す。
さまざま光がつなぐ<過去ー未来>

mol-74

取材/文:なかしまさおり

見つめ、あふれ、照らし、映す。<br> さまざま光がつなぐ<過去ー未来>

5月22日に最新アルバム『Φ』(ファイ)をリリースしたmol-74。本作には昨年11月、12月に発表したデジタル・シングル『Mooner』と『寝顔』を含む全11曲が収録されている。テーマは“光”。タイトルには、その光の明るさを表す物質量(=光束)の“量記号”*としての意味合いと、オープニング・ナンバー『Φ12』(ファイじゅうに)に連なる“直径”を表す“記号”としての意味合いの、ふたつを重ねた。彼らならではの繊細で美しい言葉選びと音世界。各楽曲の主人公たちが“自らの瞳で捉えた光”について、何をどう描いていったのか。メンバー全員に話を訊いた。

──今作のテーマは“光”だそうですね。

武市和希(以下、武市):はい。『Mooner』と『寝顔』をリリースした辺りで「次はフルアルバムを作ろう」という話が上がっていたので。そのコンセプトを考える時に『Mooner』=“月明かり”、『寝顔』=“朝日”…どちらも“光”がテーマになっているから、アルバムも“光”をテーマに作っていったらどうだろう?ということで、アルバムに向けた曲を作り始めました。

Mooner

ただ、曲を作り始めたのが12月からだったんですけど、ちょうどその頃、東京と大阪で『senses』という自主企画を行いまして。その大阪公演の直後から、僕の声が急に出なくなってしまったんです。それでも、もちろん曲は作っていましたし、声が出るようになるまでの2週間ちょっとの間には、(ヴォーカル部分を)髙橋くんがボカロにして聴かせてくれたり…と、いろんなことをやっていました。

──ボカロですか?!

武市:はい(笑)。ただ、それも結局、全部ボツになってしまって。他の曲もそうなんですけど(声が出なかった時期に作った曲を)いざ、自分の声が出るようになって、歌ってみたら、なんだかすごく歌いにくいなということが、何度もあって。最初の方は、それこそボツ曲だらけになっていました。

──それでも、無事これだけの楽曲が揃って、非常に聴きごたえのある1枚になりましたね。今回のアルバム・タイトルは、“光束の量記号”に由来しているとのことですが、視覚的にもモルカルらしさが満載。プロローグ的位置付けとされている1曲目『Φ12』にも、同じく“Φ”という文字が使われていて。こちらは“直径”を表す記号として、人間の瞳(黒目)の直径が12ミリであるということを表しているとか?

武市:そうなんです。もともとアルバム・タイトルを『Φ』にすると決めた時点で、1曲目はそのタイトルと、どこかつながるような曲名で始められたらいいなとは思ってました。それこそ、自分が誕生して、この目で初めて“世界”に触れる──その瞬間みたいな曲があったらいいなと。それで、Φには“直径の記号”という意味もあるので、この曲のイメージと“直径”を結びつけるものを探して、人間の瞳の大きさが大体11.5ミリから12ミリだというところに行き着きました。

Φ12

──ただ、この“瞳”という視点は、2曲目以降の楽曲にとっても大切な要素となっていて、“それぞれの主人公の瞳”でとらえた“光”が、さまざまな形で描かれていくことになります。まず、2曲目『遥か』では春の風景。<花びらは泳ぐ>という言葉通りの光景が、まるで映画のワンシーンのように描かれていきます。とくに<気付かないうちに潰れたコンビニ>からのくだりは、あえて台詞を置かず、カメラのカット割りだけで、登場人物の気持ちを表現しているような手法にも似て、本当にすばらしいなぁと思いました。

遥か

武市:ありがとうございます。僕としては全然、無意識のうちにやっていたことなので、もしそう聴こえたのなら嬉しいです。もともと“時間の経過”みたいな部分を(歌詞として)どうやって表そうかなと考えてたんです。例えば、あったものがなくなってたり、変わりゆく街並みだったり、できれば、そういったものを“名詞”や“言葉”として描写できたらなと。それが、おそらくバックのビート感だったり、バンドサウンド自体の疾走感みたいなものに、うまくハマったのかもしれません。

──続く3曲目『オレンジとブルー』への場面転換も鮮やかです。それこそ、オレンジとブルーという絶妙な“色の組み合わせ”。センスがなければ選べない単語なんじゃないかなと思います。

武市:曲が生まれた時にはもう“春とか夏の海のイメージ”が僕の中にはあったので。自然と歌詞もそこを走ってるような感じになっていきましたね。雰囲気でいったら『0.1s』(2023年 EP『きおくのすみか』収録)とか、あの辺り?個人的には『ひびき』(2023年 EP『きおくのすみか』収録)を作った頃にハマり始めたUSインディ(・ロック)。そういうものにも近いような気はしています。

オレンジとブルー

──4曲目は『Mooner』。雰囲気もガラッと変わって夜になります。

武市:実は、この4曲目を何にするかは、メンバーの間でも結構意見が分かれました。『Φ12』『遥か』『オレンジとブルー』──この並びは既定路線。ただ、そこからどの曲にいくのか?最終的にはスタッフさんも含めて、“どの曲順にするか選手権”みたいなものまで開催して、決めました(笑)。

──ちなみに、みなさんそれぞれ何を推していたんでしょうか?

武市:僕は確か『フランネル』にしてたような気がします。

坂東志洋(以下、坂東):個人的に『Mooner』は、もうちょっと後ろの方がいいんじゃないかなって思ってたんで、たぶん僕も『フランネル』。

髙橋涼馬(以下、髙橋):僕は確か『Mooner』やったと思います。

井上雄斗(以下、井上):僕も『Mooner』。

──ということは『フランネル』対『Mooner』の一騎打ちで?

武市:そうなんです。それで、他の曲も含めた全体の流れ(各メンバーがそれぞれに考えてきた曲順)を全員で聴いた時に、「あ、ここか!」と。ここに収まれば1番いいのかという感じで、全員が納得したのが『Mooner』=4曲目でした。

Mooner

──そんな月夜のシーンに続く景色は『通り雨』。

武市:もともとみんなに聴いてもらったデモはワンコーラスの尺だったんですが、想定としては一応、フルコーラスでも作れるようにとは考えていました。ただ、みんなでミーティングをした時に「これはワンコーラスぐらいがちょうどいいんじゃないか」ということになって、やっぱりそうだよなと。ただ、アルバムの流れでいくと、ここから“次”につながるような曲があった方がいいということで、主人公は違えど、関係性のある曲として『BACKLIT』を作りました。

──あ、だから(『BACKLIT』の)歌詞が<通り雨が残したストーリー>で始まっているわけですね?

武市:はい。でも、実を言うと、それもあと付けなんです(笑)。もともと『通り雨』も含めて、ほとんどの曲は違う仮タイトルで。ちゃんとした曲名は、全部歌詞ができてから決めようと思っていたんです。ただ、さっきおっしゃってくださったように『BACKLIT』の最初(歌い出し)が“通り雨”で。だったら(その前の曲を)『通り雨』にしておけば…という。

──逆算なんですね(笑)!曲としては“高校生の頃に戻った夢”を見たことに着想を得て書いた曲とのことですが。それは『BACKLIT』も、ということですか。

武市:そうですね。なんていうか…高校生の時に戻っているんですけど、意識は今の自分。年を重ねてる自分で、周りだけが変わってない状態の夢で。それが何日間も、すごく(印象に)残っていた。だったら、それをテーマに曲を書こうかなと思って書きました。

通り雨

──今の自分のまんま昔の状況に戻ってる夢、たまに見ますよね。

武市:ね、あれって、なんなんでしょうね?なんとも言えないノスタルジーな感じ、センチメンタルな気持ちになりますよね。…別に僕、高校生の時にやり残したことがあったり、後悔があるわけでもないんですよ。でも、なんか…すごく引っかかった。忘れ物というか、落とし物──これは『遥か』にも通ずる部分なのかもしれないんですけど、“周りのみんなはどんどん変わっていくのに、自分だけが変わっていない”と思うような感覚があって。虚無感や空虚感に近いのかなぁ?うまく言葉では言えないんですけど、“自分という存在だけが取り残されてるような感覚”に、すごく哀しくなりましたね。

──ちなみに、その夢の中には、坂東さんは出演されてなかったんでしょうか?(坂東と武市は高校の同級生)

武市:してなかったですね(笑)。

坂東:でも『BACKLIT』で歌われてる景色ならわかりましたよ。別に、そこにすごい思い出があったわけではないんですけど、通学の時とかに見ていた景色だったので、「おぉっ!」となったという話は(武市に)しました。

武市:僕らが通ってた高校って、今はもう校舎もきれいに建て替わって、当時のものではないんです。ただ、川に囲まれてる高校だったのでボート部があって。当時は川沿いにボートを入れる小屋みたいなものがあったんですね。今もその場所があるかどうかはわからないんですけど、それがなぜか夢の中に出てきて…すごく印象に残っていた。

──タイトルを“BACKLIT”(逆光)としたのは?

武市:最初、曲ができた時に<スローイングダウン>っていう言葉が出てきたんです。自分でも、何がスローイングダウンなんだろう?って考えたんですけど、すごくハマりがよかったので、これをどうにか使いたいなと思って。それで、さっきの夢の話になるんですけど、自分の中にある、高校生の頃の何かモヤッとした、取り残したようなものを歌おうと思ったんです。で、“時間の進むスピード”について考えたときに、時間って年を重ねるごとに、どんどん(過ぎるのが)速く感じられるなぁと思って。だったら、(スローイングダウンとの関連性から)その逆はどうなんだろうと。たとえば、意識を“逆行させる”っていう、“逆に行く”ほうの逆行をしていけば、どんどん時間は遅くなっていくんじゃないか──そんなふうに自分の中では解釈をして、曲を書いていきましたね。

──ギャッコウはギャッコウでも、“逆行”のイメージだったんですね。

武市:はい。なので(タイトルに)そのまま“逆行”(と付ける)のもありだなとは思ったんですけど、(アルバム全体のテーマは)“光”だし、だったら“逆光” ──つまり、いま自分がいる世界よりも後ろの世界に、何か光があって、その光が気になっているという意味での逆光にしようと思ったんです。

──なるほど。そういう裏テーマ的なイメージの連鎖から“逆光”という視点が生まれたんですね。

BACKLIT

──続く『虹彩』、『フランネル』では、それぞれ髙橋さん、井上さんが曲を手掛けてらっしゃいます。

髙橋:『虹彩』はアルバムに向けて何曲か作ったうちの1曲で。この曲では武市さんの“声”を中心に考えた曲にしたかったので、最初は鍵盤の弾き語りみたいな感じで(デモを)投げて作っていきました。

武市:それこそ初めての試みでもあったんですけど、デモでは当然、髙橋くんが歌入れをしているわけで。それを僕が歌うことで、曲の世界観が変わる/変わらないということもあるので、まずはそこをアレンジ前にきちんと精査しておこうということで、(弾き語りから作るというのを)やってみました。髙橋くんの声って結構、少年っぽさがあるんですよね。だから、それを僕が歌うとトーン感が下がるというか。曲の持ってる澄んだ部分──例えば“晴れ”だったところが“曇り”になったみたいなことが、結構あるので、そこはしっかりと確かめながら進めました。

──ドラムやギターに関しては、どんなやりとりをされたんでしょうか?

坂東:最初は髙橋くんとパソコンを通してやりとりしていたんですけど、最後の方は髙橋くんの家まで行って、ガッツリと時間をとって練り上げました。それだけに、完成したときの“やり切った”感はすごくあったし、何より、レコーディングの時にスネアのチューニングが自分的にすごくうまくいって。なおかつ髙橋くんからも、“いいっすね!”という言葉をもらえたのが、かなり嬉しかったです(笑)。

──井上さんはどうですか?

井上:この曲は、髙橋くんがもともと付けてくれてるギターがあって。それをちょっとだけ“自分だったら、こう弾くかな”という感じでアレンジしつつ、“ここに、こういう音を入れたらどうかな?”という提案なんかも合わせて、やり取りしていきました。それこそ(提案を)投げるとそれを髙橋くんがパズル的な感じでいじってくれて、すごくいい感じに仕上がったんじゃないかなと思ってます。

──“パズル的にいじる”というのは?

髙橋:僕は結構、トラックを重ねるのが好きなんですよ。この曲だと、シンセとかも含めて70トラックぐらい重ねてるのかな?それでも一応、自分の中のルール付けみたいな部分があったりするから、(井上から提案された)音がぶつからないようにとか、組み立て方に関しては(パズル的にいじっていった)という感じですね。

──70も重ねているんですね?!

髙橋:はい。多分、曲としては1曲ツルっと聴けると思うんですけど、音色の雰囲気とか、シンセだけでもパートごとに処理を変えたり、ムダにトラックを分けたりしているので(笑)、よく聴いたら違うってところが結構あるんじゃないかなと。

虹彩

──『フランネル』はどうでしたか?

井上:実は今回、(アルバムに向けて)いろいろ曲を作ってはみたんです。でも、どうも自分的にしっくりくるものがあまりなくって。みんなに聴かせたのは、この1曲だけだったんじゃないかなと思います。それこそ、自分が歌うものではないので、“武市だったらこうかな?”とか、“曲としての耐久性はどうなんだろう?”とか。音色に関してもそうだし、最終的には、自分がやりたいことって一体、なんなんだろう?みたいなことまで悩みすぎて(苦笑)。なんだかよくわからない方向に行っちゃったんです。でも、そんなときに、この曲だけは…朝パッと目覚めた時に、こんな曲が作りたい!って思って、そのままパソコンに向かってバババババッ!と作れた。それが、なんとなく“自分らしいな”って気もしたし、もしかしたら、これが今、いちばんやりたいことなのかも?と思えて。それで、その曲をブラッシュアップして、みんなに聴いてもらったって感じでしたね。

武市:うん、これはすごく歌いやすかったし、歌として、非常に馴染む感じがありましたね。でも、実は去年の12月末にメンバーと忘年会をして。その帰りにとぅんさん(井上)と2人で2軒目へ行くことになって。そのときに「曲ができたんやけど、ちょっと聴いてくれへん?」って、聴かせてもらっていたのがこの曲なんです。ただ、僕なんかもそうですけど、自分から“聴いてほしい”って言えるものって、基本的に“いい曲”なことが多いんですよね(笑)。だから、これもやっぱり、聴いたら良くて。すごく好きなメロディーだった。それで「じゃあ、あの2人(坂東と髙橋)にも聴いてもらえるよう、もうちょっとブラッシュアップするわ」ってことで、さらにブラッシュアップしてったんじゃないかなと思います。

井上:うん。でも、そのときは本当に未完成で。音量もかなりバラバラ。これ、本当に人に聴かせても、いいのかなぁ?みたいな状態だったので、武市に聴いてもらったのは完全に…“お酒の勢いにまかせて”という感じでしたね(苦笑)。

フランネル

──続く9曲目には、2014年のミニ・アルバム『ルリタテハ』(現在は廃盤)からの再録曲『アンサーソング』が収録されています。

武市:これはもう髙橋くんの一言から決まりましたね。それこそ「10年前って、どんな曲作ってた時ですか?」と。10年前というと2014年──まだ僕らが今の事務所にお世話になる前で、自主制作のCD『ルリタテハ』を作ってた頃。確か、その中に入ってる『アンサーソング』を作ってたぐらいちゃうかなぁ。あの曲、よくライヴでやってたよなぁ、みたいな話になって。「じゃあ、『アンサーソング』入れたらいいじゃないですか」と髙橋くんが言い始めて。最初は、何を言うてんねやろう?と思ったんですけど(笑)。昔録ったやつを聴いてみたら、なんか、すごくしっくりくるなぁと。もともと『アンサーソング』は当時の自分たちが“未来”へ向けて、未来への“光”を歌ったものでもあったし、同時に“メンバーに対して”歌った曲でもあったので。そういう意味では、すごくコンセプトに合っているし、“今のメンバー、この4人”で再録することにも、ちゃんと意味があるなと思って、収録することにしました。

アンサーソング

──一方で、10曲目の『寝顔』は映画『朝をさがして』(主演:SUMIRE、監督:常間地 裕)の主題歌として、書き下ろされた楽曲です。

武市:はい。映画を撮る前にお話をいただいたので、映像などは何もなく、台本を拝見させてもらうところから始まりました。

寝顔

──少しだけフォークソングっぽいニュアンスも?

武市:スフィアン・スティーヴンスの『Death With Dignity』をちょっとだけリファレンスしました。監督からは、少し明るい感じで、というオーダーもいただいていたので、この曲の持つ音の質感、ちょっと朝っぽい感じがいいなと思って、その辺りをイメージしながら作りました。

Death With Dignity(スフィアン・スティーヴンス)

(※ちなみに『BACKLIT』のMVも常間地監督が手掛けている)

──ラストは『R』。昨年の中国ツアーで感じたことを曲にしたとのことですが、これまでの武市さんだったら、こういう言葉選びはしてないだろうなと思う箇所もいくつかあって、タイトルも非常に象徴的。いろんな意味で想像力を掻き立てられる曲になっていました。

武市:そうですね。ちょうどその頃、世界情勢も含めて、なんとなく世界がカサカサしているなぁと思っていた時期で。そういう中で感じたことを僕なりに曲にしたんです。…ただ、この曲に関しては、実はあまり説明をせず、まずは聴いてもらって、感じてもらう。その方がいいのかなぁとは思っています。

──“R”が何かは…訊いてもいいのでしょうか?

武市:もちろんです(笑)。これも(1曲目同様)『Φ』につながる曲名がいいかなと考えて、直径がΦなら、半径は…。

──あっ、なるほど!

武市:そういう“自分”を中心とする“半径”何メートルの世界、という意味でのRと、やはり“光”ですよね。光の三原色はRGB(レッド・グリーン・ブルー)なので、そういう意味でのR。といっても、僕の中では“赤=血の色”だという意味合いも込めてのRなんですけどね。

──なるほど、深いですね。私はてっきり“中国ツアーで感じたこと”とコメントされていたので、もしかしたら、その隠喩としての“Red”(国のイメージ色)なのかなと。でも、それだけ聴く側が自由にイメージを広げてゆける曲でもある、ということですよね。あとでもう一度、聴き直してみたいと思います。

R

──では最後に。本作を引っ提げての全国ツアー。福岡公演は7月12日(金)となっています。皆さんから一言ずつ、メッセージをいただけると嬉しいです。

坂東:今年“初”の福岡ライヴです。新曲もいっぱい増えて、 かなり新しいセットリストになっていると思いますので、ぜひ遊びに来てほしいです。

髙橋:ブードゥーラウンジは、わりとお馴染みの場所なんですけど、そこで過ごす時間は、これまでとはかなり変わったものになると思います。ぜひ、みんなで遊びに来てください。

井上:それこそ、福岡での“ワンマン”は…アコースティック(・ライヴ)を除いては、かなり、お久しぶりなんじゃないかなと思います。今回はたっぷりと自分たちの音楽を魅せることができると思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。

武市:これが3枚目のフルアルバムということで、かなり曲数も増えてきました。今回は“光”がテーマのアルバムなので、それぞれの曲の持ってる“光”の部分をライヴでもしっかりと表現できたらなとは思っています。もちろん、それ以外の曲についても、“今の自分たちのムードやモード”といったものを大事にしながら、きっとバラエティに富んだ選曲でお届けできるとは思いますので、その時間を皆さんと共有できたら嬉しいです。

──ありがとうございました。

*量記号 … 光束の単位は“lm=ルーメン”だが、その光束を“文字式で表す”ときの“量記号”が“Φ=ファイ”である。

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LIVE INFORMATION

mol-74「Φ」release tour

2024年7月12日(金)
福岡 The Voodoo Lounge

PROFILE

mol-74

武市和希(Vo,Gt,Key)、坂東志洋(Dr)、井上雄斗(Gt,Cho)、髙橋涼馬(Ba,Cho)。2007年武市、坂東を中心に前身バンド結成。2010年に井上が加わり“mol-74”としての活動を本格的にスタート。2017年、髙橋が加入し、現体制へ。“日常にある身近な感情を歌う武市の透き通るようなファルセットヴォイスを軸に、北欧ポストロックを思わせる繊細な音作り”で注目を集めている。2019年4月1stアルバム『mol-74』でメジャー・デビュー。TVアニメ「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」のED曲『Answers』やTVアニメ「ブルーピリオド」のED曲『Replica』など多彩な楽曲で多くのファンを魅了している。ちなみに今年2月にはアイドルグループ・airattic(エアラティック)の配信限定EP『Whatever』に、書き下ろしナンバー『月夜』を提供。図らずも“光”がテーマになっているのは、偶然か否か。歌唱は違えど、武市色満載の楽曲となっているので、気になる人はチェックしてみてほしい。