3人で鳴らした想いを
まっすぐ手渡したい。

怒髪天

取材/文:なかしまさおり

3人で鳴らした想いを<br>まっすぐ手渡したい。

前作から約2年ぶり。現体制となってからは“初”となる最新オリジナル・アルバム『残心』を4月23日にリリースした怒髪天。“残心”とは、日本における武道・芸道の双方に通じる心構え(精神性)、また身構え(所作)を示す言葉でもあるが、彼らは本作に“裏テーマ”としてのダブルミーニング──昨年の一件を絡めて“人を斬った(切った)後の姿勢”という意味──を施した。この一年間の軌跡を辿る、なんと巧みな表現だろう。来福した増子直純(Vo)に話を訊いた。

──今回は制作に取り掛かるまでの気持ちの持って行き方に、かなり苦労されたとお聞きしました。

増子今年で41年。怒髪天をずっとやってきて、こんなにも乗り気じゃなかったのは、今回が初めて。それはやっぱり、去年のことがあったからで。いつもだったら、歌詞はなるべく狭いテーマで、かつパーソナルなところに寄せて書くことが多いんだけど、今回ばかりは…。俺がどんな歌詞を書いたとしても、結局は、聴き手に“(メンバーが)3人になったこと”と結びつけられてしまうんじゃないかって。それだけが気がかりで…。でも、友康(上原子友康/Gt)が“どうしても3人で今、作りたい”って、何度も言ってくるからさ。そんなに言うなら作ってみるか…と作り始めた。そしたらさ、不思議なことに、曲を作っていくなかで、だんだんと自分の気持ちの置き方にも整理がついてきて。あぁ、音楽の力って、やっぱりすごいんだなって、今回、あらためて思ったね。

──(制作の)順番的には昨年10月の先行配信シングル『エリア1020』(数字の読み:イチゼロニーゼロ)が、出発点となっていますか?

増子そうだね。まさに、これが(アルバム制作の)1曲目で。まずは「我々が(3人で怒髪天を続けると)決断した、そのことをそのまま受け入れてくれて、なおかつ、支えてくれたお客さんたちに、感謝の気持ちを届けたい!」と思って作った曲。だから、演奏も3人だけでやってて、ベースは友康が…というか、今回のアルバム、全部、友康がベース、弾いてんだよね。すごいよね。

──はい、そう伺ってビックリしました。

増子ただ、ベースを弾くのと、ギターを弾くのじゃ、使う力の入れ具合が全然違うみたいで。その“切り替え”には、かなり苦労してたね。でも、こういうのって(メリット、デメリットは)実際にやってみないとわかんないし、経験としては良かったんじゃないかなと。ただ、本人は「面白かった」って言ってた反面、「もうやらない!」とも言ってたけどね(笑)。

エリア1020

──ただ、この曲はアルバム1曲目ではなく2曲目です。さっき言われたような歌詞に対する懸念がありつつ、より“去年のことと結びつけられそうな”『決意の朝に』を1曲目に持ってきたのは、どうしてですか?

増子うん。それは結局(なんだかんだ言っても)“今、いちばん言いたいことって、これなんだ!”ってことなんだよね。たぶん、聴いてくれてる人たちにとってもそうだろうし、だったら、これを1曲目にしようって。ただ、そうは言っても、やっぱりね、“全部そこに結びつけられたくはない”んで(笑)。いわゆる(設定としては)“怒髪天から俺に依頼があって、書き下ろしで楽曲提供するとしたら、こうだな”って曲を書いてみた。

──なるほど。増子さんから怒髪天への“楽曲提供”。

増子そういうのって、今までやったことがなかったからね。面白かったといえば面白かったし、ちょっと俯瞰して書くってことは、レンジを広くとるってことじゃない?もちろんテーマとしては、去年のことも含まれるけど、それだけじゃなくて。(身内や仲間の)“死”とか(バンドの)“解散”とか、いろんなパターンの“別れ”を経ての曲になったから。誰が聴いても、どんな気持ちを当てはめてもいいように書いたつもり。それに、この曲に限らず、今回のアルバムそのものが“パーソナルな歌詞に寄りすぎないよう”、メンバーやスタッフからのオーダーもどんどん取り入れて書いてったから。そういう意味では、いつも以上に“みんなで作った感”の強いアルバムになったなとも思ってる。

決意の朝に

──具体的には、どんなオーダーがあったんですか?

増子そもそも、俺自身はいつも、何かを断言するような言い方や書き方っていうのをあんまりしてなくて。どっちかっていうと、歌詞の最終判断は(曲を)聴いた人に委ねるってことが多いんだけど。今回は友康から「こう言い切りたい!言い切ってほしい!」というオーダーがあって。それを受けて書いたのが『yallow magic orchestra(野郎魔術楽団)』の“俺たちは魔法使い”ってフレーズ。

──<音楽が魔法なら/俺たちゃ魔法使い>これ、メチャクチャいいフレーズですよね。

増子うん。この曲ができたとき、友康から言われたんだよ。「今まさに、音楽って魔法を自分たちは作ってて。その音楽の魔法使いなんだ、と。そう言い切ってほしいんだ」と。もちろん、いつもの俺だったら言わないよ?でも「みんな、いろんなことがあるなかで、この曲を聴いてくれている。だから(そんな日々に)俺たちが魔法をかけてあげるからって。そんな言葉を“今だからこそ、言ってあげたいんだ”」って。

yallow magic orchestra(野郎魔術楽団)

──いわゆるラテン系の明るいサウンドですが、どこか胸がキュンとするような響きも備えています。ラテン系というと怒髪天には『セバ・ナ・セバーナ』もありますが、ライヴでも、いずれああいうポジションを獲得するのではと思わせる曲です。

セバ・ナ・セバーナ(『プロレタリアン・ラリアット』収録/2009年)

増子そうだね。実はこないだ、ツアーの初日に(この曲を)やったんだけど、異常に盛り上がったんだよ。もともと、曲を作る直前に(友康が)オルケスタ・デ・ラ・ルス*を聴いてたらしく、「ああいうのがやりたい」って急に言いだしてさ(笑)。しかも、キーボードが奥野(真哉/SOUL FLOWER UNION)。あいつには、まだ、“タイトル付ける前”に音源渡してたから良かったんだけど、(曲の意図を)汲みすぎるぐらい汲んでくれるやつだから、もし、“タイトルを付けた後”で渡してたら、(Yellow Magic Orchestra*に寄ったような)もっとテクノっぽいモノが入れられてた可能性もなきにしもあらず…。非常に危ないところだったよ(笑)。

──その奥野さんは今回、『エリア1020』以外のすべての楽曲に参加されています。『yallow magic orchestra(野郎魔術楽団)』もそうですが『ロックスターロック』もパンチが効いてて、怒髪天との相性もバッチリです。

増子奥野は歳も一緒だしね。聴いてきたものも大体、一緒。だから、いちいち指示しなくても全部、わかってくれるんだよね。それこそ、この曲で、まさかUFOまで出してくるとは…ね(笑)。よく、あの音、持ってたよなぁって感心するよ。

ロックスターロック

増子要は『ジギー・スターダスト』*もそうだけど、“ロックスター=宇宙人説”っていうのは、昔からあるじゃない?最初に聞いた頃は俺も若かったし、“ヘ~、そんなもんか”って感じだったけど。こうして実際に、身近な人間たちが逝きはじめてみると、あながち、これは嘘じゃないなぁ。そういう解釈もあるよねって、思い始めたところがあって。それこそ(忌野)清志郎さんだったり、鮎川(誠)さんだったり、チバ(ユウスケ)だったりさ。なんか、みんな、めちゃめちゃ宇宙人っぽいじゃん(笑)?…ただ、一方では俺、友達の葬式とかには行かない主義でさ。

──どうしてですか?

増子うーん…なんかさ、行くと(その死が)現実になっちゃうような気がして。要は(その死を)“受け止め”はするけど、“受け入れ”たくはないっていうか。…だから、3年前に親父が死んだときも、家に電話して「行かなくていいか?」って言ったら、母ちゃんに「バカじゃないの!長男でしょ!」って怒鳴られて(笑)。なんかこう…色々思うところはあるよね。だって、俺が死んでるところなんか、誰にも見てほしくはないし、できれば自分の(葬式)もやってほしくねぇもんなぁ。

──そんな増子さんなりの美学としては…逝ってしまったスターたちも“ロックの星に帰った”だけで、その人たちの歌やビート、メロディが鳴らされる限り、繋がってるんだっていう、そんな想いが伝わってきます。

増子まぁ…現実逃避ではあるけどね(笑)。

スターマン(デヴィッド・ボウイ)

──『銃刀法違反』では、SNSトラブルをはじめとするネットリテラシーの低さを鋭く斬ってらっしゃいます。

増子銃刀法違反(の基準)って、今、たった6センチだよ?知ってた?そんなんじゃ、刺さらないじゃんって話だよ。(リアルな世界じゃ)6cmでも捕まるのにさ、お前ら、(ネット空間で)そんなもの(=<言葉のヤイバ>)振り回して大丈夫か?と。俺らも相当、(昨年の件で)好き勝手言われたからね(怒)。人にモノを言うってのは、本気で差し違える覚悟があってのことだろうな?ってことを言いたかった。

銃刀法違反

──曲としては、リズムとメロディの感じがすごく面白いなと思って。

増子そうそう。これ、なんだったかなぁ?ビヨンセ?アリシア・キーズ?忘れちゃったけど、なんかソウル系のアーティストの曲を友康が聴いてて。「バスドラのキックから入るような、ドラム始まりの曲を作りたい」って言って作った曲なんだよね。

──そうなんですか?!意外なリファレンスですね。

増子俺もまさかそんなところからきてるとは思わなかったよ。で、坂さん(坂詰克彦/Dr)には「ドラムは、こういう感じだから」って、その(友康が聴いてた)曲を直接聴かしたっつってた(笑)。大体、このリズムだと若い子は、ヒップホップっぽくラップで入れるか、あとはポエトリー・リーディングみたいな感じにすると思うんだけど、俺にはできないしね。だったら、もっとバンドっぽく、ちょっといなたいほうが自分的にもしっくりくるなと思って、こうなった。

──増子さんのラップ、ちょっと聴いてみたい気はしますけど(笑)。

増子いや、できない、できない(苦笑)。もうね、何年も前から、友康からは、ことあるごとに「ここ、ちょっとラップっぽい感じにできない?」って言われるんだけど、全然できないの。やっぱりバックビートって、日本人にとっては難しいね。だって(俺がやると)河内音頭みたいになっちゃうからさ(笑)。

──人生の白秋をリフレーミングした『先細りのブルーズ』もユニークです。

増子これも新しい試みだね。割と明るい曲調に、ちょっとマイナス気味の歌詞をのっけて、最後にツンツンツンツン…って。聴いてる人が、最後はもうどんな気持ちで聴いたらいいのか、わかんない曲を作りたいなと思ってさ(笑)。

先細りのブルーズ

──ツンツンってコトバは、われわれ世代だとアラレちゃん*なんですが、増子さんのツンツンは…。

増子『ドリフのツンツン節』*からきてる。あるのよ、そういう歌が(笑)。でも(この曲の)、あそこにツンツンが入るのは、なかなかの(いい)タイミングだと我ながら思うよ。

──ドリフターズ。ということは(ハナ肇と)クレイジーキャッツ(『令和(狂)哀歌~れいわくれいじぃ~』)に続く、増子さんなりのオマージュにもなってるわけですね。ラスサビ付近の鍵盤もアクセントが効いてて、カッコいいです。

増子うん。あのオーケストラっぽい部分は、友康が奥野に「ちょっと(ユニコーンの)『大迷惑』っぽい感じで」ってオーダーしてて。(ラストにむけて)壮大な感じでひっぱるっていうのも、おもしろいかなと。

大迷惑(ユニコーン)

──そんな6曲が詰まったアルバム『残心』を携えて、ツアーはすでにスタートしています。2月のショート・ツアー(「第一種接近SO-GOOD!TOUR “season如月”」)とは、またテーマも違っているとは思うのですが、先ほどおっしゃったみたいに(「『yallow magic orchestra(野郎魔術楽団)』が異常に盛り上がった」)、事前の想像をはるかに超えるってことも?

増子そりゃあ、あるよね。だから、ライヴは、おもしろいんだけどさ。俺らの場合、大体、毎回テーマを決めて、まず、マネージャーが“ざっくりとした(セットリスト)案”を作ってくれるんだよね。そっから旧曲との繋がりとか、いろいろ微修正してくんだけど。俺らだけで考えるとさ、どうしても“盛り上がるものばっかり”とか、“覚えてるものだけ”とかをやりたくなるんだよ(笑)。でも、(マネージャーは)そうじゃない。「旧曲との並べ方でより新曲が生きてくるように」って。もう一段(アイディアを)捻ったものを出してくれて。だから毎回、そこは自分たちでも楽しみにしてる。

──今回のツアーもサポートは寺岡(信芳/亜無亜危異)さんですか。

増子そうだね。おかげで、寺岡さん「新曲6曲じゃないっ!!」って言ってたけどね(笑)。たしかに寺岡さんにとっては他の曲も新曲みたいなわけで。去年も、ほぼ寺岡さんにお願いしてたから「1年間で150曲も(怒髪天の曲を)覚えたよ」って言ってたよ。ただ、寺岡さんにやってもらったことで、古い曲も細かいところまで、きちんとブラッシュアップできてるから、そこがすごく良かったなと。とくに坂さんね(笑)。例えば、スタジオで練習してる時に、1曲弾き終えて、すぐ寺岡さんが「坂さん、あそこんとこ、もう1回叩いてみて」って言うことがあるんだよね。で、坂さんが叩いたら「あれ?さっきと違わない?どうして?」って。そしたら坂さんが「あの〜、気分で…」って。「いや、気分でやらないでよ。ここ、ちゃんとキメようよ!」って(笑)。そうやって、今までピントがよく合ってなかったところも、1個ずつキチッと合わせにいってるから、もうグルーヴが段違いよ!坂さん、どんどん上手くなっちゃってるから(笑)。

──では、11月3日の福岡公演の頃には、さらにブラッシュアップされている、と。

増子おそらくね。そういえば、今回のアルバムの初回生産限定盤には、俺たちが“3人になって初めてのライヴ映像”が入ってるんだよね。だから、そことの対比も面白いかもしれないね。

──あと、来年は、いよいよ還暦イヤーです。以前「40周年より還暦イベントをハデにしたい」とおっしゃってましたが、何か構想はありますか?

増子うーん、去年のことがあるまでは、少し考えてたけど、あれのおかげで、いろんなものが吹っ飛んだからね(苦笑)。まぁ、それぞれの還暦の日(増子4月23日、坂詰8月18日、上原子2月26日)には、なんかやれたらとは思うけど。今は“バンドを維持すること”が一番だし、とにかく、このアルバムで、やっと3人での1歩を踏み出せたと思うから。来年のことは、これからゆっくり考えるよ。あと、6月の頭から、ちょっとドラマの撮影も入ってるしね。結果、それが、11月ぐらいまで続くのかな?詳しい情報は、追って発表されると思うんだけど、それと並行してツアーも続くわけだから、とにかくやることがいっぱいです(笑)。

──うわぁ、なんだか、いろいろ楽しみですね。

増子そうなんだよ。

──ただ、くれぐれも体調にはお気をつけて。11月3日、福岡に元気に帰ってきてください。

増子うん。とにかく、(アルバムの)この6曲がホントにすごくいい曲だから。絶対、生で聴くと想いがまっすぐ伝わると思うんだよ。そういうのを面と向かって手渡せるのがライヴだからさ。是非、聴いて、足を運んでくれると嬉しいね。

──なにしろ、怒髪天の曲は一緒に歌える曲も多いですし。行くと必ず、元気になれます(笑)。

増子そう!ライヴでもないと、声を出して一緒に歌うって、なかなかないから。絶対、楽しいと思うよ。

セイノワ(『五十乃花』収録/2016年)

かつて、自らを“泥舟”と歌った満身創痍の“希望丸”。沈むどころか、いまや無数の傷痕も誇らしく、キラキラと輝く貫禄たっぷりの“金継ぎ”船へと進化していた!?ならば、あとは再び目の前の大海へと漕ぎ出すまでだ。準備はいいか?宜候!残心からの、次の一手や、是、如何に。──ということで、界隈の皆さま、そして、これから界隈になるであろう皆さまも11月3日はLIVE HOUSE CBへ!曲、知らなくても大丈夫です。女の子ひとりでも、親子連れでも、3世代でもウェルカムです!とにかく、むちゃくちゃ楽しいライヴになることだけは、間違いないので。是非、足をお運びください。そして、共に心を震わせましょう!

歩きつづけるかぎり(『Tabbey Road』収録/2012年)

【あと少し言わせて後記】
余談ですが、今回の取材での増子さんの第一声は「ガンダムの新しいやつ、見た?」でした(笑)。「もちろんです!」から始まって、「久々に(アニメを)毎週見てる。あの2話!ヤバかったね。あれだけ庵野監督だもんね。もう、間違いなくターゲット層は俺ら、第一世代(1stガンダム世代)だもんなぁ!!」と、新譜の話はどこへやら。うっかり『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』*の話で終わってしまうところでした(笑)。しかし、思い返せば1年前。「なんだか今は、アニメとかも見るような気分じゃなくてさ…」とおっしゃってたので。こちらとしては増子さんのLPが無事復活して良かったなと素直に喜んだ次第です。是非、来年の還暦の日は“赤い彗星”シャアのように、真っ赤な“増子専用”スーツでご登場ください。心底、期待しております!ちなみに、ツアー初日となった荻窪TOP BEAT CLUBですが、その初日よりひと足早く、ポール・シムノン*が来日。もちろん、増子さんも足を運ばれたそうで。「まさか、こんなご近所で会えるなんてね。夢のようだったよ!むちゃくちゃ優しかったし、カッコ良かった。最高だったね」と満面の笑みで語ってくださいました。きっと“界隈の皆さま”にとっては、増子さん自体が、もうそんな存在かとは思いますが、どうか(ここ大事!)体にはくれぐれも気をつけて、国内外の“OVER60レジェンドたち”に倣って、まだまだその先へ歩き続けてほしいと思います。

WEB MOVIE「THE CROWN」(ネッツトヨタ広島/CAST:古田新太/MUSIC:怒髪天『ひともしごろ』)

※ネッツトヨタ広島コーポレートブランド公式チャンネル「FOR YOUR GOOD MOBILITY」にて『ひともしごろ』(『歌乃誉“白”』収録/2014年)を使用したWEB MOVIE公開中。

*オルケスタ・デ・ラ・ルス … 昨年、結成40周年を迎えた日本を代表するサルサ・バンド。デビューアルバム『DE LA LUZ』は全米ラテン・チャートで11週連続1位を獲得。国連平和賞やグラミー賞ノミネート、日本レコード大賞特別賞など数々の栄誉ある賞を受賞している。

*Yellow Magic Orchestra … イエロー・マジック・オーケストラ(通称Y.M.O.もしくはYMO)。1978年に結成された細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一によるテクノポップ・グループ。日本のみならず世界的に活躍し、サウンド/ファッション両面において社会現象を巻き起こした。

*ジギー・スターダスト … デヴィッド・ボウイが1972年にリリースしたコンセプト・アルバム(原題『The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars』)。収録曲に同名タイトルあり(邦題『屈折する星くず』)。他にも『スペイス・オディティ』(1969年)、『ライフ・オン・マーズ?』(1973年)など“宇宙”を連想させる曲も多く、遺作となったアルバム『★』(ブラックスター/2016年)では、収録曲『ラザレス』で<天国にいる俺を見上げてくれ/俺は自由になるんだ>と歌い遺し、星になった。2016年1月10日逝去。

*アラレちゃん … 1981年〜1986年まで放映されたテレビアニメ『Dr.スランプ アラレちゃん』(原作漫画は鳥山明『Dr.スランプ』)。主人公の則巻アラレが、うんちを棒でツンツンとつつくことがある。

*ドリフのツンツン節 … 作曲者不詳。ドリフターズ(作詞:なかにし礼)や坂本九(作詞:坂本九)がレコーディングしたものが有名。元歌は旧制第七高等学校(鹿児島)の学生たちが歌っていたとの説がある。

*ポール・シムノン … THE CLASH(セックス・ピストルズ、ダムドと並ぶイギリスの3大パンク・レジェンド)のベーシスト。今年4月〜5月にかけて、DJツアーで来日。THE CLASHのファン・ファーストの姿勢は有名で、今回も全国各地でファンの求めに応じて、サインや写真撮影を行っていたとのこと。

*『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』 … 『機動戦士ガンダム』シリーズを手掛けるサンライズと『エヴァンゲリオン』シリーズを手掛ける庵野秀明のスタジオカラーが共同で制作する新たなガンダムシリーズ(鶴巻和哉監督)。今年1月に一部話数を再構築した映画『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』が上映され、現在、日本テレビ系30局にて、毎週火曜24:29〜放映中。増子の言う「第2話」とは第1話「赤いガンダム」の前日譚。1stガンダムとほぼ同じ構図、似たセリフ(BGMやアイキャッチなども含めた演出)のオンパレードで、SNSが大いに沸いた。

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LIVE INFORMATION

先行あり

エリア1020 TOUR

2025年11月3日(月・祝)
福岡 LIVE HOUSE CB

PROFILE

怒髪天

人間味あふれるキャラクターと魂を揺さぶる圧倒的なライヴ・パフォーマンスで、幅広い層のファンを魅了し続けている“JAPANESE R&E(リズム&演歌)”の雄。1984年札幌にて結成。1988年より不動のメンバーにて活動を続けるも、2024年2月より増子直純(Vo)、上原子友康(Gt)、坂詰克彦(Dr)の3人体制へとシフト。他アーティストへの楽曲提供も多数行っており、今年4月には、リスナーの心を一瞬で奪う“ノックアウトボイス”で知られる演歌歌手・真田ナオキの最新シングル『Nina』JD盤へ、カップリング曲『一匹狼のブルーズ』(作詞:増子/作曲:上原子)を提供。また、6月18日リリースのショートコアパンクバンド・画鋲(宮藤官九郎、三宅弘城、よーかいくん)の最新アルバム『画鋲ワースト』へは、増子が作詞&ヴォーカルを務めた『他のバンドのファン嫌い』他、全3曲を提供している。ちなみにアルバム『残心』のジャケット・ワークは、スピッツをはじめ、椎名林檎など多数のジャケット・ワークを手掛けるトップ・デザイナー、木村豊氏の手によるもの。ロゴも含め、かなり凝ったでデザインとなっているので、フィジカルをお求めの方は盤面も含めて、じっくり、ご堪能あれ。